チンチラの飲水の基本を考えるまえに、チンチラはどのような動物なのか、簡単におさらいしておきたいと思います。
チンチラは南米アンデス高地原産で、冬の寒さが-15℃~-20℃という過酷な寒冷地域で生きていた動物です。
生息地の湿度もいつも乾燥しており、そのため日本の高温多湿といった環境はとても苦手です。
生活は荒地の岩場の隙間を利用し群れをつくっています。
基本的に夜行性で昼は巣で休み、夕暮れとともに行動して周辺の枯れ草や植物を食べています。
乾燥地なので水も乏しく岩場に溜まった雪解け水や草葉についた水滴が唯一の飲み水です。
チンチラは完全草食動物で、複雑な消化器を持っています。
水分が少ない地域のため消化器も水分の効率的な再利用をおこなう機能を持ち、乾燥状態でも飲水が少なくても適応する体を持っています。
以上のことから見ますとチンチラにはそれほど水が必要で無いのかといった疑問も出てきますが、野生であればそういったことも考えられますが、ペットとして人工飼料を与えられながら、日本のような高温多湿の条件で生活しているからこそ十分な飲み水が必要となってきます。
チンチラの飼料は水分の少ない乾燥飼料です。
また、高温多湿になると飲水の量が増えるといったことからもわかります。
それでも他の小動物と比べると飲水の量が少なくて良いとも言えますが、出産間近の母チンチラには十分な水を与えなくてはいけません。
また、異常に多く水を飲むチンチラがいたそうですが、その原因が、床材の刺激で足裏が痛むストレスであったという話もあります。
本当はペットとして人間と同じ環境にいるだけでストレスがあり、その代償として十分な飲水が必要となってしまうのかもしれません。
他の動物では、与える水の温度も冷たすぎるのは良くないと言われますが、大人のチンチラの場合は、飲水も冷たくても平気です。
暑い季節には氷のかけらを与えている方もいるようです。
本来乾燥地方に生息していたためか、チンチラは水分を多くとりすぎると、すぐに下痢をおこします。
また、エサも枯れ草などを主食としていたため、生野菜などを多く与えると、やはり下痢をします。
下痢になると消化器が正常に働かず、すぐに脱水症状をおこしますので、注意しなくてはなりません。
チンチラに水を与える場合は、与えるエサや気温、湿度、そしてストレスなども考慮して十分に好きなだけ飲めるようにしてあげる必要があります。
給水ボトルなどを使えば、好きなときに好きなだけ飲めますので、良いでしょう。
また草食動物なので、腸内細菌の助けで消化がスムーズに行えます。
エサの種類を変えたり与える水が古くて鮮度がわるかったり、いつも飲みつけている水と成分が違うだけですぐに体調不良の原因となりますので、注意が必要です。
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