ネコにとって水とは

ネコは本来、砂漠地帯に生息していた山猫の子孫であるといわれています。

そのため砂漠の乾燥気候に適応した体のつくりになっており、あまり飲み水を飲まずに水分を効率よく再利用できるような体質を持っています。

しかし体に必要な水分量は他の動物とかわりなく、腎臓の機能が盛んな若い時は、飲む水の量も少なくて健康ですが、老化すると排尿も増え、尿も薄くなる傾向があります。

排出される水分が多くなるので脱水症状を起こしやすいという問題も出てきます。

ネコの体の水分は60～70％程度ですが、こどもネコでは80～90％と大人のネコより多くなります。

体調不良で下痢や嘔吐があるとすぐに体内水分量が不足し体の水分が10％減少すると体の調節機能ができなくなり死ぬ可能性が高くなります。

ネコに必要な水の量

ネコの一日に飲む水の量は１㎏あたり70ｍｌ程度と考えられています。

しかし食物にも水分が含まれているので、水として飲む量以外にも水分を吸収しています。

一般に一日あたり１㎏あたり100ｍｌ以上飲む場合は、多飲の症状とみなされ、体の代謝異常の可能性があるようです。

ネコに与える水の量はこういったネコの体重による必要水分量のほかに、暑さや運動量、エサの水分量などで増える場合もあります。

ネコに水を与える場合は、不足しないように十分に与える必要があります。

ネコの水の与え方

ケージなどで飼育する場合にはネコが正しく飲んでいるかを給水器などでチェックしやすいのですが、放し飼いの場合は、なかなか管理が難しいものです。

水を与えても飲まない場合もあるのに、お風呂場の残り水や炊事場などで勝手に飲んでいる場合は、水分量としては足りているのでしょうが、中毒や衛生的に心配になります。

基本的にネコに飲ませる水は、水道水などの衛生的なものを飲ませる必要があります。

人間用の清涼飲料水やその他の各種ドリンクは、ネコには必要ではなく、場合によっては害があると考えてよいでしょう。

エサでも、ドライフードを主食で与えている場合には、水は必ず与えなくてはいけません。

食事の時に十分に新鮮な水も与えるようにします。

水以外の飲み物

体調を乱して下痢、発熱がある場合には、急激に体内水分が減少し脱水症状が始まります。

こういった場合には迅速な水分補給が必要になりますが、普通の水を大量に飲ませるとショック状態で衰弱する可能性もあります。

このような場合には、体液の浸透圧に近い吸収力が高いポカリスエットなどのスポーツ飲料水を与える場合もあります。

ネコ専用のものは、成分や浸透圧も最適化されていますので、ネコに対する負担も少なくなります。

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