ウサギと水の関係では、昔から「ウサギに水を与えると死ぬ」という迷信もあるように、食物の水分や湿気が原因で体調バランスを崩すウサギが多いのも事実です。
ここでは、水がどのような状況でウサギにダメージを与えてしまうのか、少し掘り下げて考えてみたいと思います。
ウサギの水の常識
ウサギには、飲水は必要です。
しかし従来は水をあげる場合でも、床置き式の水入れなどで与えることが普通だったため、ウサギはこれを踏みつけてこぼしてしまうトラブルが多かったようです。
こうしてこぼれた水に触れたり湿った餌や敷き材を食べると、ウサギはすぐにお腹をこわしてしまいます。
よくウサギに餌として野菜を与える場合でも、よく洗ってから表面の水気をきれいにとって与えるように飼育書などにも書かれているのは、水気のついた餌が、ウサギの消化に悪い影響を与えるためであるのです。
水で心配なこと
ウサギの体は柔らかな毛でおおわれていますが、一度濡れるとなかなか乾きにくいものです。
そのため濡れた湿度の高い環境では、体温調節がうまくできずに、すぐ風邪をひきます。
このような体調不良になると、すぐにお腹をこわして下痢などをおこします。
人の下痢とは違い、ウサギの下痢は腸内の消化器内細菌のバランスを乱し、ガスの発生や腸閉塞の原因となります。
この状態が1日程度続くだけでウサギはショックで死ぬ場合が多いのです。
下痢の原因は過剰な水分だけではありませんが、一旦下痢を発症しますと、脱水症状もおこり、必要な水分が供給されないと、やはりショックを発症しやすくなります。
ウサギの鼓腸症といわれる病気は代表的な例です。
ウサギは濡れた体を毛繕いしようとします。
毛繕いの際、ウサギは自分の毛を分解できないため、飲み込んだ毛玉が胃や腸に詰まってしまう場合もあり、これも消化器系の深刻なトラブルとなる病気となります。
体の汚れやすい不潔で濡れやすい環境では、こういった病気にもかかりやすいものです。
ウサギの毛球症は代表例です。
水が原因となる病気
また、以上のような過剰水分の摂取や高湿度のストレスがウサギにかかってくると、コクシジウム症がおこりやすくなります。
コクシジウムは、もともとウサギが持っている寄生虫で普段は特に症状はありません。
ペットショップでは、予防の意味で駆虫対策されたウサギが販売されるようになっては来ましたが、ウサギの特徴である食糞により感染しやすい病気といえます。
コクシジウムはウサギが体調を乱し弱った状態になると、一気に命に係わる重い症状をあらわし、治りにくい下痢を起こす場合もあります。
500グラム以下の若いウサギの死因として多いトラブルです。
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