モモンガの水の与え方
モモンガの飲み水は給水器などを使用すると水換えなどが便利にできます。
給水器であれば、新鮮な水をいつでも飲めるような工夫がされている製品が多く見られます。
ただし、モモンガによっては給水器からうまく飲めない子もいるようで、その場合は据え置き式の水容器などで与える必要もあります。
モモンガは本来樹上生活が主体で、地上に降りて生活することには慣れていませんから、水入れの場所も床置きでは難しいかもしれません。
また、床置きにすると、モモンガの排泄物や食事のカスで大変汚れますので衛生的に問題もあります。
ケージの側面に固定する水入れなどもありますが、頑丈なものでないと、飛び乗ったりぶら下がったりしてモモンガの体重ですぐに水をこぼしたりして、水入れも壊れやすいものです。
水の汚れも床置き式と大差ありません。
どうしてもボトル給水器が使えない時は、様子をみながら、設置位置や与え方、水の交換方法などを工夫していかねばならないでしょう。
このような場合には、スキンシップも兼ねて食事が終わった頃に飼い主がおちょこなどで飲ませてあげると良いかもしれません。
新鮮な水はモモンガにもわかるらしく、さらに大好きな飼い主が直接与えてくれる水は、おいしいに違いありません。
面倒なようでもありますが、そのうち給水ボトルから飲むことをおぼえるかもしれませんし、我慢して水分不足になるよりは安全です。
どうしても自分で飲まないモモンガの場合は、水を水分補給という観点から考えるより、おやつの仲間として慣らした方が良いかもしれません。
もともとモモンガは果実や樹液、蜜なども食べている動物なので、甘い味をつけた水ならば飲んでくれる場合もあります。
水分の多い生野菜や果物を少し多めに与えるだけでも水分補給には有効ですが、やはり水を飲むことを覚えてもらうのが大切ですから、シロップなどで味付けした水を与えて、水を飲むような訓練も必要です。
あくまでおやつとして与えるので、与えすぎると水どころか食事もしなくなる場合もあるので、少なめに与える、コミュニケーションの一環として調節しながら与えるなどけじめをつけて与えてください。
モモンガに与える水から、病気の原因となる原虫や細菌が蔓延することもあります。
ジアルジア症、コクシジウム症などは、もともと健康なモモンガに潜伏していることも多く飼い主が他の動物を触った手で水換えすると感染する場合も場合もあります。
普段は発症がみられなくても、ベビーや老齢モモンガなど体力が弱った時に顕著な症状をあらわし、衰弱させて死に至る場合もあります。
水は清潔に保つという本来の意味は、こういった潜伏性のある病原も水などから感染する機会が多いことを念頭に入れておきたいものです。