モモンガベビーの水分管理
モモンガを新しく迎える場合は、離乳直後のベビーである場合が多いといえます。
ベビーモモンガは病気に対する抵抗力も弱く、食べ物の消化機能も完成されていません。
しかし、母親が十分に世話を見ない場合などは、離乳のできていない生後1ヶ月半未満のモモンガの世話も必要となります。
人間の赤ちゃんと同様、かなりつきっきりで世話する覚悟も必要ですが、この時期から育てていくと手乗りモモンガと呼ばれるぐらい人間に懐きやすいものです。
この時期までの赤ちゃんモモンガは自分の体温維持も十分にできないので、母親といっしょに過ごすか、保温を与える必要があります。
体温は大人のモモンガが人間より少し高い体温ですから、37~39度程度が必要です。
細かく体温などを測ることも難しいですから、人間の体温より少し高めと考えておけば良いでしょう。
エアコンなどで気温を設定しておくのはもちろんですが、冷えがこないようにモモンガの体のそばに保温材など入れて寝冷えなどしないよう工夫します。
離乳の終わっていないベビーモモンガには、ミルクを与える必要があります。
本来ならば離乳までは、母親のミルクで十分ですが、母親と離されてしまった時は、水分補給と栄養補給の意味で人工哺乳をおこなう必要があります。
モモンガのミルクは、モモンガ専用のものが販売されています。
しかし手に入らない場合には小動物(猫用)のミルクでも代用できます。
人間用は使ってはいけません。
他の動物の代用ミルクであっても、細かな成分の違いより重要なことがあるのです。
この時期のベビーモモンガで最も大切な事は、母親の授乳と同じような環境でミルクを飲むといった事が大切です。
そこで、人工授乳においても飲ませるミルクは母親の体温か少し高めの30~40度程度の暖かいミルクを与えます。
また、与えるタイミングも生後2週間程度までは3時間おきに、2~4週間では4時間おきに、4~6週間は5時間おきにという変化をつけて、離乳へと進めていくのが目安です。
はじめは一回に飲む量も0.5mlぐらいですが、徐々にミルクの飲み方も変化がでてきます。
生後1カ月になると、1日1回の授乳でも大丈夫です。
6週間以降以降では徐々に離乳の開始となり、普通の野菜や果物といった食物の割合を増やしていきます。
この時期から、ミルクを少しずつ薄めて与えるようにし、水を飲むことを教えて生きます。
ミルクも薄めすぎると下痢の原因となりますので、ブドウ糖などを加えた水を薄めながら与える場合もあるようです。
ベビーは離乳しても、親と同じ食べ物をすぐに食べることはできません。
一般に健康のために繊維質を与えるのが良いといわれますが、ベビーはサツマイモのような繊維質をうまく消化できません。
飲水とエサの水分量のバランスがうまくとれずに下痢なども起こしやすいものです。
自分で食事が問題なく摂れるようになるまでは、飼い主さんが様子も見ながら飲食物を手の中で与えるのがベストです。
歯がそろっていない場合でも、すりおろした野菜や果物はもぐもぐと食べてくれます。
野菜ジュースなどもオチョコなどに注いで口元に持っていくと舐めるようにして自分で飲もうとします。
このようにして育てられたモモンガは飼い主さんとの生涯にわたる信頼関係ができて、大人のモモンガよりもとても懐くことが知られています。