チンチラ給水のトラブルについて
チンチラの給水時のトラブルで最も多いのは、給水ボトル水漏れのようです。
給水ボトルの利点は、床置き式の水容器では、チンチラがひっくり返してしまうことが多いといった心配の無いことでした。
しかし、給水ボトルであっても様々な原因で水漏れをおこす場合があります。
せっかくチンチラのために準備してあげた水も漏れてしまっては無駄になります。
また、こぼれた水が床を濡らしてしまうと、乾燥を好むチンチラにとって衛生的にもよくありません。
給水ボトルの水漏れの原因
給水ボトルは、材質がプラスチック製のものが多く、材質そのものが弾力性があり丈夫に作られていますが、材質の特徴として部分的に力が加わると変形したり、磨耗がおこったりします。
ケージにとりつけるように作られたものも多く、支持具の取り付け部位やキャップのねじ部といった部分には重さや力が加わりやすく耐久性を低下させる原因となります。
給水ボトルは密閉されたボトル内の圧によって水が保たれているしくみなのですが、ボトルに穴ができたり、接続部や飲み口から空気が漏れると負圧が維持できなくなり空気が漏れた分だけ、水が漏れるという原理です。
チンチラでなくても小動物を飼育するとケージに固定した給水器にはいつも振動が加わります。
また、ボトルに接続された飲み口やキャップ部分も動物が飲むたびに力が加わり、材質の磨耗や劣化を早めます。
給水ボトルは消耗品といわれるのも、このような理由からです。
振動でなくても、毎回の水換えでキャップの取り外しや力のかけ具合によっても磨耗や破損、変形がおこりますし、チンチラが遊んでかじって穴をあけることもあります。
キャップ部分には密閉効果を維持するためにゴムのパッキンが施されているものもありますが、ゴムの材質も1~2年程度で劣化磨耗します。
また汚れなどがたまるとさらに劣化もはやまり、水漏れの原因となります。
飲み口は直接チンチラが接する場所なので汚れやすく強い力が加わりやすい場所です。
丈夫な金属製でも磨耗や傷が入りますし、ストッパーなどは細かなゴミが付着したり小さな傷でも水が漏れ出すことが多いようです。
新品の給水ボトルでいきなり水漏れが発生する場合もあります。
不良品かと疑うまえに、容器内部に気泡がついていないか確認しましょう。
新品は飲み口をはじめジョイント部に気泡が入りやすく、この気泡が水漏れの原因となる場合があります。
また、ボトル内部の水圧をかけて飲み口のストッパーのボールを押しているので水が漏れないしくみになっているので、ボトルが傾いた状態や極端に水が少ない状態になると水漏れが発生しやすくなります。
同様の原理で、ボトル内部の圧力が気圧より低くなりますと、飲み口のストッパーから水漏れが発生しやすくなります。
暖房によってボトル内の空気が負圧になる場合も水漏れがおきやすくなります。
水漏れ対策
給水ボトルの水漏れの原因の中でも、物理的な振動や破損に関しては、原因を取り除くようにします。
不安定な設置を改めて、しっかり固定するといったものから、チンチラが不用意に接触しないようにケージの外部にボトルをつけたり、飲み口もチンチラが手をかけて体重で引っ張る事ができないように角度や高さを調節します。
給水ボトルの汚れは、毎回の水換え時によく洗浄し、キャップのねじ部や飲み口も変形や破損がないか確認します。
接合部分やパッキンは汚れたまま開け閉めしているとすぐに磨耗して寿命がきます。
ボトル内の圧力が負圧になって水漏れしやすい場合には、水換え時にすこし気温より高めのぬるま湯を入れて密閉すると良いようです。
チンチラが遊んでボトルを破損する場合には、ボトルが見えないようにして、飲み口だけ穴をあけてケージ内に入れるといった対処法もあるようです。
その他忘れてはならないのが、給水ボトルの設置前にボトルを満杯にしてから、必ずストッパーを押してみて、水が出ているか、しっかり止まるか確認しておくことです。
もし水漏れがおこってしまったら
給水ボトルの使用では、どのように注意してもやはり水漏れが起こる場合があります。
その一例としてチンチラが口で押して飲まずに手や歯で押して飲むといった場合もあり、水をこぼしてしまう場合もあるようです。
このような場合には、飲み口の下水受け用として鳥の水浴び用の容器などを置いておくと床材や周囲が濡れるのを防止できます。
もし床材が濡れて湿った場合は、速やかに乾燥した新しいものに交換します。
チンチラの体が湿っている場合には、できるだけ早く乾いたタオルなどで、湿り気をとってあげてください。