フェレットの給水器
フェレットの飼育管理でよく問題となるいくつかの事項について簡単に説明したいと思います。
与えてはいけないもの
フェレットが有害なものを飲み込むのは、人間と生活をともにする以上、避けては通れない問題です。
その中でも人間が食べる菓子類や食品などは、フェレットも人間の様子を観察していて安全と思うのか、簡単に食べてしまう事故が多いといえます。
まずチョコレート類などが含まれた菓子類は注意しましょう。
飲み物でもお茶やコーヒー、ココア、アルコール類などフェレットに与えると中毒をおこします。
また、タマネギなどネギ類に含まれる成分も溶血作用により健康を害しますので、フェレットが間違って摂取しないよう注意が必要です。
水を飲まない場合
フェレットが水を飲まないのは、毎日よく観察するとわかります。
エサはドライフードのため、エサの水分量が多すぎるといった場合は少ないです。
ほとんどの原因は水の飲み方がうまくいかない場合が多く、給水ボトルの水の出方や飲み口の位置を確認してみましょう。
それでも水を飲まず、体重も減少するようであれば、消化器系の疾患が原因となる場合も考えられます。
飲み込んだ異物が消化器を詰まらせたり、腫瘍や腹水などで、水が飲めないという場合もありますので、早めに獣医さんに相談しましょう。
水を飲みずぎる場合
フェレットが水を飲みすぎると思われる場合には、まず飼育環境が悪く暑すぎるといった場合が考えられます。
特に暑くもないのに水を多く飲む場合は代謝系の異常を伴う場合が多いので、早めに獣医さんに診察してもらいましょう。
熱射病の症状とケア
暑さに弱いフェレットは高温障害による熱射病になりやすい動物です。
熱射病にはると呼吸が速くなり、さらに悪化するとパニック状態になり神経障害がおこります。
その後さらに進行すると昏睡状態がみられ、死亡する場合も多いといわれます。
熱射病の進行は急速に進行しますので、飼い主が気づくのが遅れて死んでしまう事故も多いようです。
熱射病の対策は、まず水は十分に飲めるようにしておくこと、そして日光が直接あたる環境に放置しないことです。
室内では簡単に気温が上昇しますので、常時エアコンなどで調節しておく必要があります。
息苦しそうな時点では、濡れタオルや凍結ボトルなどで体温を冷却する方法も有効です。
しかし昏睡など意識障害が始まった場合には、動物病院で緊急処置をおこなう必要があります。
異物を飲み込んだ場合
フェレットは好奇心旺盛で、気に入ったものを噛んだりしておもちゃにします。
その際誤って飲み込んでしまうと吐き出すことができず消化器系のトラブルをおこします。
水を飲んでもすぐ吐いてしまったり、何も食べなくなった場合には異物摂食を疑いがあります。
どのようなものを飲み込んだのかわかればよいですが、飼い主が処置することは難しいので早く病院に連れて行くのが一番です。
動物病院ではレントゲンなどもありますので、異物の形や位置なども調べて適切な処置を行います。
噛み癖のしつけ
フェレットは、賢い動物です。
そのため自我も強く、馴れないうちは、自分の気持ちを表すために、噛み付くといった特徴があります。
遊んでもらいたくても噛む、甘えたくても噛む、もちろん怒ったり不満があっても噛む場合があります。
飼い主は、この「噛み癖」をしつけて止めさせるようにします。
対策としては甘噛みでも飼い主に歯を立てた時には大げさに怒ることです。
そして鼻などを優しく押さえます。
これを覚えてくれるまで何度も根気良く行います。
それでもフェレットによってはなかなか噛むのを止めない時は、指などに苦い味のビターアップルなどを付けるといった方法もあるようです。
軽く指でフェレットの額を弾くという方法もあるようですが、力の加減など人間には難しいので、フェレットに深刻なダメージを与える危険性があるでしょう。